13日、中国外国為替取引センターが発表したデータによると、人民元レートの基準値は1米ドル=6.5997元、前日の6.6128元から0.0131元の元高・ドル安なり、初めて6.6元を突破。為替制度改革後の最高値を更新し、6.5時代の到来を告げた。
実際、今回の人民元切り上げに対して、あまり驚きはない。人民元対米ドルレートは1月4日まで10日連続で上昇し、一時停滞を見せたものの、1月12日には6.6128元を記録、6.62の壁を突破していた。連日にわたる人民元上昇の勢いは日に日に強まっており、記録更新の波は暫くおさまりそうにない。
原因:
最近の人民元切り上げについて、興業銀行の魯政委シニアエコノミストは次のように述べた。
2010年6月21日に開始された二回目の為替制度改革以降の統計データに対し、興業銀行が研究を行った結果、人民元レート基準値の変化と国際原油価格は密接に関わっており、最近の国際原油価格の持続的な高騰が人民元上昇の重要な原因であることが分かった。
国務院発展研究センター金融研究所の巴曙松副所長は、今回のレート切り上げについて、最も重要な原因はやはり中国経済のファンダメンタルズを考慮したもの、すなわちインフレ予期管理の強化や輸入型インフレの抑制が目的だと指摘した。ここ最近、国際石油、鉄鉱石の価格は著しく上昇している。国際原油価格が90米ドルを突破、中国2010年の鉄鉱砂の輸入価格も約60%上昇したことで、今年第一四半期におけるインフレ予期管理の圧力がやや強まった。そこで、レートをうまく活用し、レート変動を積極的に行うことで、輸入型インフレ圧力の緩和に役立てたのだという。