世界の各自動車メーカーは25日、日本製の自動車塗料用顔料・シラリック(Xirallic)の不足により、関連する車体カラーの車種生産が影響を受けていることを明らかにした。
シラリックは自動車の光沢を高めることができる自動車塗料用の顔料で、現在ドイツ医薬・特殊化学品大手メルクが福島県いわき市に構える小名浜工場だけで生産されており、世界各地の自動車メーカーに供給されている。しかし、同工場は現在、日本の地震・津波及び放射性物質漏えいの影響で生産停止となっており、生産再開のめども立っていない。
米クライスラーは同日、ディーラー各社に向けた通知の中で、黒と赤を基調とした車体カラーなど計10色の受注を制限することを明らかにした。同社の広報担当者によると、購入制限は「予防措置」であり、生産に影響はないという。