世界通貨基金・IMFのシンアジア太平洋事務局長は、16日、「アジア経済は今年と来年の2年間、好調を保っていくが、すでに過熱の兆しが現れている」と指摘した。
シン事務局長は16日、国際通貨基金と世界銀行が開かれた2011年春季会議の記者会見で、「中国とインドは引き続き域内の経済成長を牽引しているが、ここ数ヶ月、アジア地域は経済過熱のリスクが積み重なってきた。この二カ国にとって、インフレへの対応は向こう数ヶ月における最も重要な課題だ」と述べた。また、「中国をはじめとするアジア主要国は通貨引き締め政策を取っているが、これは、この課題に対処する適切な方法だ」と評価した。
さらに、シン事務局長は、「日本で相次いで発生した災害や事故は、短期的に世界のサプライチェーンに、マイナスの影響をもたらすが、アジア経済の好調を妨げることはないだろう」との見通しを示した。
「中国国際放送局 日本語部」より2011年4月17日