しかし、中国では現在、海外飛行機メーカーからの登録申請が急増しており、当局はその対応に追われている。ある業界関係者は、「中国国営企業が現在保有するジェットは、ほとんどがレンタルである。しかし、各企業が自社のジェットを保有するようになるのは時間の問題だ」と述べた。
現在、ジェネラル・ダイナミクス傘下のガルフストリーム・エアロスペースが中国市場のトップを走っている。ガルフストリームは中国市場シェアの約40%を獲得し、販売台数は58機を越えた。その内、半数の飛行機が香港で登録されている。ガルフストリーム広報部のジェフ・ミラー氏によると、10年前に中国市場というものはほぼ存在していなかったという。
中国政府は民間航空業界の発展を重視しており、このほど発表した5カ年経済計画中では、飛行制限の緩和と空港の新設を盛り込んだ。米国一のビジネスジェットメーカーであるホーカー・ビーチクラフトのビル・ボイスチャーCEOは、「現在、最も重要なことは、軍部が低空空域の飛行制限を緩和することだ」と述べた。
ボイスチャー氏は、制限が緩和され、各地に空港が新設されれば、自然と飛行機のニーズは増大すると述べた。また、ボイスチャー氏は、中国市場の販売台数が伸びないことについて、「5年~10年後、我々は急成長を遂げる市場を目の当たりにすることになる」と述べた。ボイスチャー氏は、中国市場は将来的にビジネスジェット産業を支えるエンジンとなるとした。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年5月30日