中国原油対外依存度 初の米国超え 消費も加速

中国原油対外依存度 初の米国超え 消費も加速。

タグ: 原油対外依存度,消耗問題,エネルギー

発信時間: 2011-08-03 11:11:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

工業情報化部が2日発表したデータによると、中国の原油対外依存度が55.2%に達し、米国を超えたことがわかった。中国の原油対外依存度は毎年、前年の記録を打ち破り、今回初めて米国を上回った。

このデータは工業情報化部が「2011年上半期石油・化学工業経済運行状況」というレポートでで公表したもの。今年に入り、中国のエネルギー消費量は一貫して増加し、対外依存度も継続的に拡大している。1月~5月までの国内石油見かけ消費量(生産量+純輸入量)は1.98億トン、8.5%の増加で対外依存度は米国を超え55.2%に達した。また、目下の石油消費量の増加速度はGDPの伸び率を超えている。エネルギー消費の成長速度が過度に速まれば、エネルギーの生産、省エネ、汚染排出削減などに巨大な圧力がかかってくる。

いわゆる原油対外依存度とは、中国で消費される原油の外国に依存する程度をいい、中国のエネルギーの安全問題に影響を及ぼす。さらに注目すべきことは、中国の原油対外依存度の拡大は、原油価格の高騰と関連しており、また両方はお互いに刺激しあって、中国の原油輸入コストを大幅に増加させている。

これまでの5ヶ月間、中国は1.07億トンの原油を輸入している。これは同時期比11.3%増加したことになる。1ヶ月あたり平均輸入量は2130.2万トン、輸入金額は同時期比で45.6%増となり、788.99億ドルに達し、輸入貿易総額の45.1%を占めた。輸入時の平均価格は1トン740.8ドル、同時期比30.8%高騰している。

アモイ大学中国エネルギー経済研究センターの林伯強主任は、発展途上国として、中国経済が急速に発展することは必ずエネルギー消費増加を伴うが、原油対外依存度の増加が速すぎることに加え、原油価格も高値を継続しており、中国が直面する圧力は倍増していると分析する。また、林主任は、中国の原油対外依存度が米国を上回った原因のひとつは、米国の原油対外依存度がここ数年減少し続けていることにもある。米国ではシェールガスの採掘でエネルギー構造が変化してきており、かつて石油で発電していたところが、大部分が天然ガスに取って代わってきていると説明した。

業界専門家は、中国はすでに全面的にエネルギー消耗問題を考慮した、省エネ・排出削減の目標と要求を提示している。原油については、中国は強力に代替エネルギーの発展、石油の備蓄、輸入ルートの多元化などの施策を進め、エネルギーの安全保障能力を向上させる必要があると表明している。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月3日

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