フィデリティ・インターナショナルの著名ファンドマネジャー、アンソニー・ボルトン氏はこのほど、イギリスメディアの取材で、フィデリティ中国特別情況ファンド(Fidelity China Special Situations Fund)が今年業績を大きく落としたと明らかにした。しかし、輸出主導から消費主導へのモデル転換を目指す中国経済に対しては楽観的な見方を示し、「今後、小売り業界に注目する」と述べた。
中国特別状況ファンドは2010年4月に設立された。当時の調達資金は4億6000万ポンドだったが、現在その株価は33.5%下落。モルガンスタンレーのMSCIチャイナ指数も28.7%下落した。
ボルトン氏は新興国市場の株式が上昇する可能性が高いとし、今後2年で新興国の株式市場は盛況を迎えると予測した。
ボルトン氏は、他の新興国市場と比べると、中国は成長過程と成長ポテンシャルなどの面で、非常に大きな優位性を持っていると指摘した。現在、先進国の投資機関による新興国市場への投資比率はあまり高くない。ボルトン氏は、「これまで中国経済は製造業や輸出、インフラ投資に過度に依頼していた。しかし、ここ数年、とくに金融危機後は徐々に消費主導型の経済モデルへと移行している」と述べた上で、「今後5~10年、消費とサービス業は見通しが非常に明るくなるだろう」と予測した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月19日