家族構造の変化にともない、「パラサイト族」が徐々に社会の舞台に姿を現し、親世代が成人した子どもの世代を養うという珍現象も起きている。中国人民政治協商会議の景天魁委員(社会科学研究所元所長)はこのほど、「パラサイト族の自立の奨励に関する提案」を打ち出し、パラサイト族にもっと強くなるようにと呼びかけた。「広州日報」が伝えた。
景委員の指摘によると、ある調査の結果、中国の世帯の65%で親世代が成人した子ども世代を養うという現象が起きており、青年層の約30%は基本的に両親に頼って生きている。パラサイト族はますます増加し、増加のペースは急速で、これまで「特定の世帯の問題」とみられてきたものが「社会問題」になったことがうかがえる。
北京大学社会学部の陸傑華教授によると、パラサイト現象は一部の都市で顕著であり、すでに社会問題化している。都市部は一人っ子が多く、世帯の規模が縮小しつつあり、家族観も変化しており、パラサイト問題に注目する必要があるという。