総合不動産サービス会社のサヴィルズは19日、各都市の平均不動産価格および現地の中所得層の家庭を対象に、調査を実施した。その結果、上海の中価格住宅の総額と中所得層の家庭の年間所得の比率は、30対1となった。つまり上海の中所得層の家庭は、100平方メートルの2LDKを購入するため30年間働かなければならないことを意味し、中国大陸部で最低の比率となった。広州と北京が約28対1、成都が約20対1で続いた。新京報が報じた。
今回の調査対象となった都市および統計結果によると、中国国内の典型的な大都市は、海外の一部都市を大きく下回っていることが明らかだ。例えばスウェーデンのストックホルムは11対1、オーストラリアのシドニーは10対1以下、スイスのチューリッヒは10対1を大きく下回った。
業界関係者は、「2001年以降、都市部住民の所得と1人当たり平均の住宅建築面積は、毎年安定的に変化した。この状況下、不動産価格の高騰を受け、10大典型都市の同比率は悪化を続けた」と指摘した。2年間の調整により、2011年の大都市(北京、上海、杭州を含む)の同比率には改善が見られた。その他の典型的な都市においても、同比率の悪化は基本的に抑制されている。異なる所得層の同比率は近年になり改善が続いているが、低・中所得層の家庭において依然として厳しい比率が示されている。
「人民網日本語版」2012年3月20日