かつて、第一汽車や第二汽車といった大型国営企業が合弁企業となった。市場を利用して技術を得ようとしたが、結局手に入れた技術は微々たるものだった。そのため奇瑞とローバーが提携するにあたって、奇瑞の自主的な精神が失われてしまうことを危惧する人々もいる。しかし今回の自主ブランドの合弁がかつてと異なるのは、中国側に長年の経験と技術の蓄積があり、独自の研究開発システムを作り上げていることである。中国側は多くの主導権を持つことができるのだ。
喜ばしいことに、工業情報化部が今年に提出した公務車両購買法では、公務車両は必ず自主ブランドを選ぶという規定が設けられた。しかしこの規定には幹部用車両が含まれていない。今後、自主ブランドの置かれた環境を重視せず、相応の政策を策定しなければ、自主ブランドはさらに苦境に立たされる可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月1日