中国の全国社会保障基金(社保基金)理事会は5月14日、産業投資への不断の模索を通して、社保基金の安定的な投資収益の確保を図るため、現在、優先株方式による中央企業への投資を積極的に検討していると表明した。15日付中国証券報が伝えた。
全国社保基金理事会は、社保基金の産業投資の規模を絶えず拡大し続けることを目指す。まず、中央企業に対する投資を強化し、中央企業の制度改革・上場・再編・再融資の際に、社保基金が戦略投資家としての株式参加ができるよう努める。次に、全国社保基金理事会は、優良な投資実績があり、経営陣が優秀なプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)を重点的に選択し、投資を行なうなど、PEファンドに対する投資を促進する。
2011年末現在、社保基金の規模が8688億2000万元に達した。うち、産業投資が1375億7200万元で16%を占める。全国社保基金理事会は、今後産業投資の強化に一層努める。現在の社保基金の資金源から推計すると、現行の関連規定に従えば、2012年―2015年、産業投資に運用される社会基金は最大2500億元に達すると見込まれ、大きな発展の潜在力を持つ。
「中国証券報」より 2012年5月15日