7日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=88円37銭まで下落したが、その後87円71銭まで上昇した。一部のアナリストは、この短期間は1ドル=88円前後で小幅な動きを見せると予測するが、1ドル=90円以下の円安が続くという見方が大多数を占める。
◇円安の見通しに疑問の声
過去3カ月余りで円相場は対ドルで15%近く下落した。しかしこれまで先安感が強かった円に対する市場の見方がより慎重になってきたと銀行関係者は指摘する。
昨年第4四半期(10~12月期)以降の大幅な円安は、「無制限緩和」という安倍晋三氏の一言と、その安倍氏が日本の首相に再登板したことが主な原因だ。しかし安倍政権が本格始動するに伴い、市場は日本政府が約束を履行するかに疑問を抱き、日本が無制限の緩和政策を行った場合の後遺症を懸念する声も強まった。