第12期全国人民代表大会第1回会議が1月17日に閉幕した。閉幕後、国務院の李克強総理は人民大会堂の金色ホールで国内外の記者と対面し、質問に答えた。シンガポール紙「聨合早報」記者の今回の国務院機構改革・職能転換方案に関する質問に対し、李総理は「政府につけるべきではない手を市場の手に変える(政府が管理すべきではない事項を市場の力に任せる)」と話した。
「聨合早報」記者:今回の国務院機構改革・職能転換方案は大きな関心を集めたが、今回の改革は総理の理想的な方案か。どのように簡政放権(政府機構の簡素化・一部権力を手離す)、政府職能転換の目標を実現するか。
李克強総理:「理想」に触れたが、何かををやり遂げるためには、理想と現実の間で可能な選択を取る必要がある。今回の改革方案の重点は政府の職能の転換であり、つまり簡政放権である。機構改革が政府の内部権力の配分合理化であると言うのであれば、職能の転換は政府と市場・社会の間の関係の調整ということになる。言ってみれば、市場にできることをできるだけ市場に任せる、社会にできることは社会に任せる、政府は担当すべきことをしっかり行うということだ。
機構改革は容易でなく、職能の転換はさらに困難である。地方の調査研究で、事務処理や起業には数十の公印が必要で不満だという声をよく聞く。これは効率に影響するだけでなく、腐敗や不正収入の獲得にもつながりやすく、政府のイメージを害した。そのため、行政審査制度の改革から政府の職能の転換に着手する必要がある。現在、国務院の各部門の行政審査項目は1700項目以上あり、新政府は3分の1以上削減する決心を固めた。
政府が管理すべきではないものを管理しているという問題が指摘されているが、政府につけるべきではない手を市場の手に変える必要がある(政府が管理すべきではない事項を市場の力に任せる)。これは権限を減らす自己革命であり、苦痛で身を削るような思いだが、発展に必要であるとともに人民の願いでもある。私たちは強い決心を固め、有言実行する必要があり、表裏のことをやったり、楽なことだけ行い重要な課題を避けたりしてはならず、別の形にするなどもっとしてはいけない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月17日