中国の中央銀行である中国人民銀行の責任者は12日、「次の段階に、人民銀行は引き続き穏健な通貨政策を実施していく。数量と価格など多種類の通貨政策手段を総合的に運用し、銀行体系の流動性をよく調整すると共に、通貨貸付と社会融資総量の平穏かつ適度な増長を導いていく」と明らかにしました。
中央銀行は同日6月の金融データを発表しました。それによりますと、6月末、中国マネーサプライM2の伸び率は前年比で14.0%増長しましたが、前月より1.8ポイント下落しました。しかし前年の末より0.2ポイント上回り、やや高いレベルにあることが分かりました。その原因について、中央銀行の責任者は「貯金が前年同期より減少した」と説明した上で、「全体的に見れば、6月のM2の成長速度が緩やかになったのはマクロコントロールの予期と穏健な通貨政策の要求に符合するほか、年初に確定した13%という経済成長の予期目標に近づいている」と指摘しました。
また、6月の為替相場の変動について、「米国のQE(量的緩和)縮小開始による為替市場の変化の影響もあるし、祝日に現金の投入、準備金の追加納付、税金の完納など時間的要素の影響もある」と説明しました。また、「全体的には、中国の銀行の流動性には余裕がある。6月の為替相場の変動が一時的な現象で、実体経済に直接的な影響を与えないだろう」と指摘しました。
「中国国際放送局 日本語部」 2013年7月13日