金融の資源配分から見ると、中国における貸付資金の放出には終始構造的な矛盾が存在していた。政府主導プロジェクト、国有企業、大企業や従来産業に貸付が集中し、民間企業や中小企業、新興産業への貸付支援は不十分となっていた。とりわけ、近年、貸付資金は不動産分野と地方政府の投資プロジェクトに著しく偏っている。地方政府融資プラットフォームと不動産分野に対する貸付は、貸付全体の35%近くを占めており、実体経済では深刻なクラウディングアウトが発生し、民間の資金需要が市場から締め出されている。そのため、政府が先ず取り組むべきは、財政と金融資源の配分におけるミスマッチを解決することであり、新たな財政・税務体制と金融体制の改革を推進していく必要がある。
「中国証券報」より 2013年8月31日