ベルギーのアントワープ大学が間もなく公表する中国・EU投資報告によると、中国は2011−2012年度にかけてEUで投資を急拡大し、約10万人の雇用を維持した。当時の欧州は、2009年の世界金融危機以来の2回目の景気低迷から回復していなかった。
アントワープ大学のマネジメントスクールが2年に1度発表するEU・中国投資報告によると、2013年1月の時点で欧州に進出した中国企業は、2011年の4525社から7148社に、従業員数も2万7381人から12万3780人に増加した。
同スクールのEU・中国研究センターの学術主任、研究チームの責任者である張海晏教授は、「中国の2011−2012年度の対EU投資はすべての面で急増し、かつ中国の対EU投資の物語は序幕が開かれたばかりだ」と語った。
報告によると、企業数と従業員数の急増の他に、中国企業の資産総額も倍増した。同スクールは第一次報告の中で、中国企業の資産総額を150億ユーロと見積もっていたが、2013年1月末時点で、中国人投資家の欧州における資産総額は約880億ユーロに達した。