▽マクロ調整における3つの重要命題に注目
経済運営の新たな情勢、新たな問題に的を絞り、国はこのたびのマクロ調整で相互に連動し合う3つの命題をうち出した。
(1)マクロ調整の指導原則に関して、「緩やかに行う」との命題をうち出した。マクロ調整は経済情勢の変化に基づいて、適切に事前の調整やミクロ調整を行い、緩やかに調整を進めるということだ。これによりマクロ調整の手を出すべきかという問いへの答が出されたことになる。
(2)マクロ調整をめぐる政策的ルールに関して、「合理的な範囲」という命題をうち出した。マクロ調整では経済運営を合理的な範囲に収める必要があり、経済成長率や雇用水準などが「下限」を割り込んではならず、物価上昇率などが「上限」を越えてはならず、安定的な成長、構造調整、改革の促進を統一的に計画する必要があるということだ。これによりマクロ調整がいつ手を出すか、どのように手を出すかという問題への答が出たことになる。
(3)マクロ調整のギアチェンジをどうするかについて、「中レベルの高度成長」という命題をうち出した。現在の中国経済はすでに中レベルの高度成長段階に入っており、マクロ調整では経済の持続的で健全な発展を保証する必要があるということだ。
これによりマクロ調整がどれくらいの力で手を出すかという問題に答えたことになり、中レベルの高度成長を維持し、経済成長率の大幅な低下を防ぐ必要があることがわかる。