一部の地方は中央政府の余剰生産能力淘汰の方針を顧みず、目先の利益にとらわれている。地方保護主義も余剰生産能力解消の「足手まとい」になっている。本来ならば、市場経済の環境の中、余剰生産能力を抱える業種ではM&A(買収・合併)が活発に行われているはずだ。しかしながら、地域の壁や地方保護主義が上述した余剰生産能力を抱える業種のM&Aを抑制しており、市場による自律的な余剰生産能力解消の機能が正常に働いていない。
中国の余剰生産能力の問題を解決するためには、もはや「片腕を斬る」ような決意が必要だ。まず、余剰生産能力を抱える業種のM&Aを奨励すること。産業政策・環境保護関連の法律・業種進出基準を顧みず、違反を犯しながら生産能力を拡大する一部の地方政府に対しては、厳格な取り締まる一方で、幹部の業績評価方法の改革を進め、資金提供など各方面からM&Aを支援し、産業のモデルチェンジ・レードアップグを促す。
次に、地方政府が業種進出基準・環境保護関連の法律を忠実に守るようにすること。地方保護主義をなくすと同時に、民間企業が資本参加や資産買収などの手段で独占業界の競争性を持つ事業に進出することに支援を提供し、企業間の地域・所有制をまたぐM&Aを活発化させる。