電解アルミニウムを大量生産する河南省の工場が稼働停止している一方で、青海省などでは同じ分野の生産能力が拡大続けている。この「足し引き算」は、最終的に中国経済を苦境に陥らせる。一部業種の余剰生産能力はすでに、医者も匙を投げる程度に達している。中国の粗鋼・電解アルミニウム・コンクリート・フロートガラスの生産能力は、2012年末時点で世界の約40―60%を占めたが、生産能力の稼働率は約70%にとどまっている。世界的には、この比率が75%を下回れば余剰生産能力が深刻な状況にあると見なされている。この基準に基づくと、中国の39業種中21業種が深刻な生産能力過剰状況に陥っている。8日付中国証券報が伝えた。
地方の生産能力拡大は、余剰生産能力の消化が遅れる最大の障害だ。コンクリート業を例とすると、2010―2012年の間に、新規生産能力が毎年約4億4000万トン・3億7000万トン・3億6000万トン増えたのに対し、淘汰された生産能力は約1億4000万トン・1億6000万トン・2億8000万トンのみだった。生産能力の稼働率が低下を続ける状況の中、毎年依然として新規生産能力の増加分が既存生産能力の減少分を上回っている。製鉄・フロートガラス業でも、同じような状況が存在する。