第12期全国人民代表大会第2回会議は3月5日午前9時、人民大会堂で開幕した。会議では、国務院の李克強総理による政府活動報告を聴取した。李総理は、2014年度の重点活動について、ハイレベルの対外開放の新たな局面を切り開くと語った。詳細は次の通り。
開放と改革は常に一緒に進むものであり、お互いに促進しあうものである。開放型経済の新たな体制を築き、新たな対外開放を推し進め、国際市場という洋々たる大海原の荒波に立ち向かい、開放の力を生かして抜本的な改革と構造の調整を促し、国際競争における新たな優位を早急に育まなければならない。
全方位の主動的な開放を拡大する。積極的かつ効果的な外資利用を堅持し、サービス業の開放の拡大を促進するとともに、内資企業と外資企業が平等な待遇を受け、公正に競争する市場環境を維持して、中国が引き続き外国投資家が真っ先に選ぶ投資先となっていくようにする。中国(上海)自由貿易試験区をしっかりと整備・管理し、他の地域でも使える模範的な体制・仕組みを築き上げて、新たな試行作業をいくつか繰り広げる。内陸部と辺境地区の開放を拡大し、その広大な大地を対外開放のホットスポットに変える。
戦略的次元から輸出の高度化と貿易のバランスのとれた発展を推し進める。今年度の輸出入総額は7.5%前後の伸びを所期目標とする。輸出政策の安定化・充実化をはかり、通関の利便化改革を加速させ、クロスボーダー電子商取引の試行範囲を広げなければならない。輸入奨励政策を実施して、国内の品薄製品の輸入を増やす。加工貿易のパターン転換・高度化を導き、企業の自主ブランドや国際販売網の構築をサポートし、サービス貿易とサービスのアウトソーシングを発展させ、中国製造業の国際分業における地位を引き上げる。通信・鉄道・発電所などのプラント輸出を奨励し、中国製設備の水準の高さが世界中に知られるようにする。
海外展開を進める中で競争力を向上させる。対外投資の管理方式の改革を推し進め、届出制を主軸としつつ、審査・認可の権限を大幅に下部へ委譲する。金融・法律・領事サービスなどの保障を充実させ、海外展開の秩序を規範化し、製品の輸出、工事の受注、労務提携を促進する。「シルクロード経済ベルト」と「21世紀・海のシルクロード」の建設をしっかりと計画的に進め、「バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊」と「中国・パキスタン経済回廊」の構築を推し進め、重要な発展サポートプロジェクトを数多く打ち出し、国境間のインフラ相互連結を速め、国際的な経済・技術協力の新たな空間を切り開く。
多国間・二国間の開放・協力と地域的な開放・協力を統一的に計画する。サービス貿易協定、政府調達協定、情報技術協定などの交渉を推し進め、環境保護や電子商取引といった新たな議題をめぐる交渉を加速する。高基準の自由貿易区の整備に積極的に参与し、中米、中欧投資協定の交渉を進め、韓国、オーストラリア、湾岸アラブ諸国協力会議(GCC)などとの自由貿易協定(FTA)交渉の歩みを速める。貿易と投資の自由化・利便化の促進に一貫して取り組み、各国との互恵・ウィンウィンを実現し、対外開放と改革・発展とが相互に促進しあう新たな枠組みを築き上げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月5日