◆消費増税の悪影響、歴史を振り返る
消費増税は、日本の社会保障体制の穴を埋め合わせ、新たな財源を切り開く対策だ。日本は少子高齢化問題により、年金を支払う人が減少を続けているが、年金を受給する人が増加している。ゆえに政府の年金基金の不足額が拡大している。また国民健康保険にも「赤信号」が灯っており、日本の社会保障制度が崩壊の危機に直面している。
このほど可決された2014年度予算案を見ると、95兆円の国家予算のうち、社会保障に充てられる資金だけでも32兆円に達する。ゆえに日本は消費増税により、新たな財源を確保するしかない。
日本で経済問題を取材中の米国人記者は、「消費増税後、消費税によって得られる税収は多くない」と語った。この記者は「消費増税後の時代」について、「物質面で豊かになった後の、新たな消費の動機が刺激され難い時代」と定義した。米国や中国の消費形態と比べ、日本の消費の意欲は低い。
これは1997年の消費増税後、日本の税収が減少を続けた統計結果と合致している。1997年には消費税が3%から5%に引き上げられたが、日本の税収は50兆円から、現在の約40兆円まで減少した。消費増税の「張本人」である、時の橋本龍太郎首相は辞任前の記者会見で、「これほど影響が大きいとは思わなかった。分かっていれば最初から増税しなかった、私の間違いだ」と述べた。