◆消費の意欲が低下、試練を迎えるアベノミクス
消費増税後の日本はすでに消費の意欲が減少しており、この時期での消費増税はアベノミクスにとって泣きっ面に蜂だ。
野村證券のエコノミストが発表した報告書によると、日本政府は増税により毎年9兆円の新たな収入を得るように見えるが、消費低迷による景気低迷を阻止するためには、全社会が毎年35兆円を投じる必要がある。
橋本氏の例があるにも関わらず、安倍首相は意気込みを見せている。しかし生活に深刻な影響を及ぼす増税を受け、国民の政治に対する観点にも変化が生じている。今年3月に実施された世論調査によると、安倍内閣の支持率は48.1%となり、前月比で5.6ポイント低下した。回答者の7割は、景気回復の実感はないと答えた。読売新聞社と早稲田大学が年初に実施した世論調査でも、回答者の65%が次の選挙で政権与党が交替されることに期待した。