中国人民銀行(中央銀行)はこのほど「2014年第1四半期金融政策執行報告書」を発表した。市場関係者は「公開市場操作、預金準備率をフレキシブルに運用する」といった表現を、中央銀行の金利引き下げの暗示と分析した。
市場の預金準備率引き下げに対する予想に対して、中央銀行の周小川総裁は5月10日に開かれた「清華五道口世界金融フォーラム」で、「短期的なデータが発表されたからといって、何らかの問題が示されたとは限らない。中央銀行はこれまで、流動性の微調整を続けてきた。国務院はマクロ調整の維持を強調しており、大規模な刺激策を講じることはない」と表明した。
大規模な金利引き下げの可能性は?
中央銀行は5月6日に同報告書を発表したが、まったく異なる二つの読み方がなされた。
中信証券は、「一部の金利引き下げが、全面的な金利引き下げに変わる可能性が大幅に上昇している」と判断した。みずほ証券アジアチーフエコノミストの沈建光氏も、「金利引き下げは確かに必要で、必然的な流れとなる」と語った。その一方で中金公司を始めとする機関は、金融政策の中性の立場に変化はなく、全面的な金利引き下げの時期はまだ訪れていないと分析した。