大気汚染が原因の煙霧が深刻化しているのを背景に、中国では空気清浄機の需要が高まっている。現在、中国市場における空気清浄機の普及率は、日本や韓国、欧米諸国などの先進国を大きく下回っているため、多くの企業が同商品に狙いを定め、性能向上を加速させている。中国の市場調査会社・北京奥維営銷咨詢(AVC)は、今後3年間、中国の空気清浄機の販売台数は大幅に増加すると予測し、2014年は同市場が200億元(約3300億円)規模を突破すると見込んでいる。人民網が報じた。
参入ブランドが激増
中国の大気汚染が深刻化しているのに伴い、多くの空気清浄機メーカーが中国市場に進出している。12年の時点で、同市場に進出していたブランドは56ブランドだったが、13年には77ブランドに急増した。
AVCのモニタリングデータによると、オンライン市場では、中国国内のブランドと国外ブランドが互角の戦いを見せている。外資系ブランドのうち、高いシェアを占めているのはオランダのフィリップスや日本のシャープ、パナソニック、ダイキンなど。一方の中国国内のブランドで高いシェアを占めているのは凱仕楽(KASRROW)、淨美仕(Mfresh)、美的(Midea)。一方、オフライン(実店舗)市場では、海外ブランドが圧倒的なシェアを占めている。うち、フィリップス、シャープ、パナソニックの上位3社だけで、50%のシェアを占めている。中国のブランドでは、亜都(YADU)が4位に入っている。