中国社会科学院(社会科学アカデミー)経済学部の劉樹成副学部長は、「経済が落ち込むときはいつも、重工業の低下ペースが全体の低下ペースを上回る。東北は伝統的な重工業基地であり、ここ2年間の成長の鈍化は避けられないものだった」と話す。
東北師範大学中国東北研究院の宋玉祥常務副院長は、「東北が現在直面している最も主要な問題は、構造調整と産業構造のバージョンアップだ。東北は重工業の割合が高く、国は現在、インフラ建設や大規模工業投資などで重点を搾り、抑制傾向にあり、以前のように効率を考えずに突っ走り、無計画に投資を行うということはない。こうしたことが東北地区の経済成長ペースを鈍化させた重要な原因だ」と話す。
江浙地域も同じように低迷している。上半期の報告をみると、山東省、江蘇省、浙江省、福建省といった沿海の主要省は、浙江省が第1四半期から順位を1つ上げたほかは、現状維持にとどまった。増加率では、福建省が0.3ポイント上昇したほかは、3省ともに0.1ポイントという小幅の上昇にとどまった。中国で最も発達した地域の一つでありながら、第2四半期(4-6月)に経済が目立って改善しなかったことの背景には、一連の企業の不良債権問題がある。