一国の成長率は、富の蓄積に伴い低下する。中国の減速には何の問題もない。これは多くの専門家にとって、中国が旧ソ連や日本のように、米国に代わる世界一の経済体にならないことを意味している。専門家は1960年代に、ソ連経済がすぐに米国を抜くと予想し、1980年代になると日本経済が米国を抜くと予想した。しかしこれらの予想は一つも的中しなかった。ブルームバーグ(電子版)が伝えた。
中国は減速中だ。しかしこれをソ連や日本と同列視することはできない。これには「体重」という単純な理由がある。中国は大きすぎるのだ。日本やソ連よりも深刻な変化が起きなければ、中国が最大の経済体になるのを防げない。
中国の2013年の人口は13億5700万人で、米国は3億1600万人だ。つまり4.29:1の人口比になる。人口を体重に例えた場合、米国を191ポンドの米国の一般人とするならば、中国は819ポンドの成年のオスのグリズリーになる。人口を高さに例えた場合、米国をNYの高さ707フィートのモルガン・スタンレー本社ビルとするならば、中国は世界最高の建築物であるドバイタワーをさらに316フィート上回ることになる。より現実的な角度から見ていこう。生産年齢の中国人が1週間に40時間、1年間に50週勤務したとする。彼らが1時間で9ドル15セントを創出するだけで、中国経済は米国よりも大きくなるのだ。
中国が最大の経済体にならないとするならば、成長率の減速の他に、近年の世界史で発生した崩壊以上の崩壊が必要になる。これは不可能ではないが、可能性が極端に低い。購買力平価(PPP)ベースで見ると、中国はすでに世界最大となっている。中国はまた、最大の貿易国・製造国になっている。中国経済が世界最大になるのを防げるかもしれないと論じる人は、一部の技術的な些末事にこだわっているか、中国の大きさという単純だが重要な事実を忘れているかのどちらかだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年11月2日