自動車販売世界一は、2014年もトヨタ自動車になりそうだ。データによると、トヨタの1−9月の世界販売台数は761万5000台に達し、3年連続で記録を更新した。約750万台で後を追うのはフォルクスワーゲン(VW)で、ゼネラル・モーターズ(GM)も737万台に達している。トヨタは2012年に自動車販売世界一に輝いてから、2連覇を実現している。しかし販売世界一のトヨタは、中国市場で波に乗れていない。
・合弁2社が販売目標を下方修正
トヨタ自動車(中国)投資有限会社の大西弘致取締役社長は、今年の北京モーターショーに出席した際に、「本社の2014年の中国販売台数は110万台を超え、その後年間200万台の規模に近づいていく」と述べた。しかし現状を見る限り、トヨタがこの販売目標を達成するのは困難になっている。一汽トヨタは今年9月、通年の販売目標を66万台から62万台に調整した。トヨタの中国販売の主な貢献者である同社は、3年連続で年間目標未達となっている。広汽トヨタもこれに負けじとばかりに、年初に制定した40万台の目標を38万台に下方修正した。
自動車業界専門家の賈新光氏は、「これはトヨタにとってやむないことだ。2012年より中日関係の影響を受け、日本車の販売台数が大幅に減少している。この影響は現在も尾を引いている」と指摘した。
・高級車が壁にぶつかる
高級車のクラウンとレクサスは、トヨタの痛手になっている。
国家質量監督検験検疫総局が発表した情報によると、天津一汽トヨタ自動車有限公司は「欠陥車製品リコール管理条例」に基づき、2014年11月15日より、2009年12月1日から2012年6月14日に生産された一部のクラウン(計9万3700台)をリコール対象とすることを決定した。
クラウンのリコールのほか、レクサスも厳しい局面を迎えている。アウディ、BMW、ベンツによって構成されるドイツ3強が中国高級車販売トップ3を占め、7割以上の市場シェアを有している。レクサスの2013年の販売台数は、3万4000台のみだ。
レクサスは高級ブランドであり、コストパフォーマンスもアフターサービスもドイツ3強に劣っていないが、中国では販売が伸び悩んでいる。これは日本車としての「ステータス」、および中国人の消費習慣と関連している。賈氏は、「トヨタは中国市場で多くのことに取り組まなければならない。例えばレクサスもインフィニティのように、国産化を早期実現すべきだ。こうすることでコストを引き下げると同時に、中国人消費者との距離を縮めることができる」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月26日