ソニーのゲーム機「プレイステーション」(PS4)の中国正規版が発売されてから1週間も経たないうちに、文化部(文化省)文化市場司は、PS4にリージョンコードが設定されていないとの通報が消費者から寄せられたことを明らかにした。中国版ゲーム端末で、文化部の認可していない、他国で販売されたゲームコンテンツを操作できるというのだが、ソニーに違法行為があったかどうかはまだ確定できていない。またインターネットには通報情報を載せたページの画像が流出している。「北京商報」が伝えた。
同司関連部門の責任者が確認したところによると、ここ数日の間にPS4のリージョンコード不設定の情報が何人かから寄せられた。PS4で操作できるコンテンツに麻薬、暴力、犯罪などに関わる部分があったと通報する人もいた。現在、上海市の監督管理部門が確認を進めているが、ソニーが中国市場で違法行為を行ったかどうかはまだ確定できていないという。
この件について、ソニーの中国法人である索尼電脳娯楽(上海)有限公司に電話やメールで問い合わせたところ、責任者から「ネットのうわさにはコメントしない。弊社は国の関連規定に合致することを前提として、中国大陸部の消費者に世界統一のプレイステーションのハードウエアを提供すべく努力している」との回答があった。
国内でゲーム機が解禁されて以来、リージョンコードが設定されているかどうか、つまり国内のユーザーが海外版のゲームを楽しめるかどうかが、国内の大勢のゲーム愛好家達の最大の関心事になっていた。国の政策の規定により、海外のゲーム作品が大陸部市場に進出するには、厳格な審査・認可プロセスを通過しなければならず、このことは多くの海外ゲーム作品が中国市場に進出する上での高い政策的ハードルとなり、国内のゲーム愛好家は世界で流行するゲーム作品を体験することができなかった。またこのことは国内のゲーム機コンテンツの不十分さを物語るものであり、ソニーのPS4とライバルであるマイクロソフトの「Xbox One」が大陸部市場で直面する共通の難問にもなっていた。ソニーは昨年11月に行ったPS4中国正規版の発表会で、「プレイステーションプラットフォームではすでにゲームメーカー70社がゲームコンテンツをうち出しており、ソニーは数十のゲーム作品を関連部門に送り、審査・認可を受けている」と発表した。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月6日