中国経済に関する討論において、キーワードとなっているのが、「新常態」だ。フォーラムに参加した清華大学・蘇世民(スティーブ・ シュワルツマン)スカラシップの李稲葵主任は、「新常態には、(1)経済成長の、高速成長から中高速成長への転換(2)経済発展パターンの、規模拡大と速さ重視の粗放型発展から、質と効率を重視した集約型発展への転換(3)改革により絶えず成長のボーナスがもたらされる——といった内容が含まれる。これらは全て、中国が長年にわたる高度成長を経て、新たな発展段階に入ることを意味しており、この段階は包括的成長と、持続可能な成長という特徴を持つ」と指摘した。
馬雲会長は取材に対し、「中国経済が今考慮するべきは、増加でなく成長だ。大きな経済体は必ず経験する発展段階であり、いつまでも高度成長を続けるのは不可能。人間も、いつまでも背が伸び続けることはない。ある程度まで伸びたら、精神的な成長・内面の充実という段階が始まる。中国経済の新常態は、中国経済が質と中身を充実させるプロセス。西側諸国は中国経済の新常態に適応する必要があるが、しばらく時間がかかるだろう」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年1月25日