春節期間、世界で最もお金を派手に使うのは誰だろう?中国のあるウェブサイトでこのような問いかけがあった。答えは言うまでもなく、中国人だ。では、2015年の春節期間、最も変わった消費者は誰だろう?もちろん、この答えも中国人だ。人民日報海外版が伝えた。
■日本に便座を買いに行く
中国人観光客が海外でこぞって買う主な商品は、依然として高級品だ。最近は、豪ドルやユーロの対人民元の為替レートが下落しているため、海外で高級品を買い漁るのも悪くない選択だ。しかし、今年は高級ブランド品を避けるのが、新春の海外における消費の新しい傾向となった。
春節前、経済評論家の呉暁波氏が発表した、「電気炊飯器を買いあさり、トイレの便座を買うために日本へ行く」という文章が中国のネットで大きな議論を巻き起こした。新しい富裕層である中産階級はすでに高級品を買うだけでは満足できず、日用品、家電製品、衣料品、食品といった商品まで争って買っている。
日本へ旅行に行き、電気炊飯器を抱えて帰国するというのが、おしゃれなブームとなって久しい。数年前、東京の秋葉原では、街中いたるところに電気炊飯器を持つ中国人観光客の姿が見られた。
しかし今年新たなブームとなったのは温水洗浄便座だ。この便座は、抗菌仕様で、瞬時に便座が温かくなる機能や洗浄機能を備えている。最大のセールスポイントは、どんな形のトイレにも装着できることだ。免税店の日本人販売員は嬉しそうな表情を隠し切れない様子で、「中国人のツアー団体客が来れば、毎日品切れとなる」とつたない中国語で語った。
多くの人は、水に包まれた超微細イオンを発生させ、髪の潤いを守るナノテクノロジー使用のドライヤーや肉や野菜がスパッと切れるセラミック包丁、ステンレス製の真空断熱二層で、油の汚れがつかないステンレスボトル、最新のLED超音波技術を使用し、ドイツのブラウンよりもさらに軽量の電動歯ブラシなどを買っている。さらに変わっているのは、電気炊飯器と温水洗浄便座を争うように買った中国人観光客の間で、現在日本の米を買い漁るブームが起こっている点だ。1500元(約2万8500円)近くを使って日本の米5キロを買った人までいる。