全国政治協商会議委員、中国人民銀行副総裁の易綱氏は3日、2014年に始まった「滬港通」(上海と香港の株式市場の相互乗り入れ制度)を踏まえ、すでに多くの海外中央銀行・金融機関が中国の資本市場に進出していると述べた。資本勘定における人民元兌換自由化が、安定的に推進されている。人民元が相場下落の集団に加わることはなく、双方向の変動が通常化する。4日付中国証券報が伝えた。
易氏は、人民元はバランスよく安定を維持するファンダメンタルズを持つと述べた。中国の経済成長は「新常態」に入り、全体的には中高速の成長を維持している。先行き見通し、市況、人々の資産負債状況が改善しつつあることから、人民元相場は安定的に推移していく条件がある。
長期的に見ると、人民元は安定化する。人民元相場の双方向の変動が常態化し、相場は上昇することもあれば下落することもある。世界の主要通貨を見ると、ユーロ・円の2014年の対米ドル相場は10%以上低下したが、人民元は2%のみで強さを示した。
「中国証券報」より2015年3月4日