李克強総理は2013年・2014年に開かれた記者会見で、それぞれ11・15の質問に回答した。李総理は今年17の質問に回答し、記録を更新した。これらの質問には、不動産、経済成長の鈍化、国際・香港・台湾政策、ネット通販、二人っ子政策などが含まれた。台湾「中央社」は、「昨年や一昨年の記者会見と比べ、李総理が回答した質問は、自らが得意とする財政・経済関連が多めとなった。しかし絶えず余談を挟み、ユーモアな口ぶりをしていた李総理は、これまでの風格を維持した」と報じた。
USAトゥデイは、「2時間の回答は、3000人以上の代表から提出された主な議題を浮き彫りにした」と報じた。海外メディアは争うようにして、李総理が回答の中で使用した多くの巧みな比喩を引用した。例えば李総理は、中央政府の行政スリム化・権限委譲を、「壮士割腕」(勇士が腕を切り落とす)と形容した。独フランクフルト・アルゲマイネ紙は15日、中国は痛みを伴う改革を宣言したと報じた。シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、「中国の総理、改革は自らの肉を切り落とすと発言」という見出しを掲載した。米NBCは、李総理は改革に痛みが伴うと警告を出したが、その前途は輝きに満ち溢れていると伝えた。
李総理は、中国政府には経済面で「政策を運用する余地が多く残されている」と発言したが、これは各メディアの大きな見出しになった。英フィナンシャル・タイムズ紙は、これは中国経済が鈍化すれば、政府が行動に出ることをほのめかしたと指摘した。ブルームバーグは、これは雇用に影響が生じれば、政府は経済成長を刺激することを意味すると分析した。インド経済紙のエコノミック・タイムズは、李総理は中国の経済繁栄の「武器庫」に、まだ「武器」があることを世界に向けて宣言したと伝えた。
英BBCなどのメディアは、「李総理が中国経済を囲碁に例え、安定成長と構造調整をともに重視することが必要で、観察眼、忍耐力、勇気も必要だ」と発言したことを報じた。韓国の通信社は、中国の総理は公の場で中国経済を楽観視する姿勢を表明し、世界にデフレを絶対に輸出しないと約束したと報じた。米CNNは、李総理の中国経済に対する評価は「冷静で客観的」であり、海外の中国経済に対する懸念を払拭したと伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月16日