ドル指数が急上昇する中、人民元レート形成メカニズム改革の空間が狭められる可能性がある。しかしこれが人民元を中心とする資本勘定開放のペースに影響を及ぼすことはなく、むしろ人民元国際化をさらに推進することになる。ロイター通信が3月13日に伝えた。
両会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)の高官の発言をまとめると、香港オフショア人民元センター、台湾の人民元両替上限の引き上げの可能性、資本市場の開放、自由貿易区、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)などの大戦略の推進は、人民元国際化が今年異彩を放つ可能性を示している。
中国の経済鈍化の圧力が拡大し、国際情勢が複雑化している。監督管理層はより力強く対外開放を推進し、新たな発展の原動力を手にする可能性がある。対外投資およびさらなる開放のリスクを抑制するため、人民元建て資本勘定の先行実施が必然となる。人民元国際化も、この勢いに乗り広がりを見せる。
政策による推進の他に、予想される元安は人民元国際化の障害にはならない。元安の予想により生まれた市場の原動力が拡大を続けており、海外では人民元と米ドルのスワップポイントが上昇を続けている。
中国中央銀行南京支店長の周学東氏は、「中国は現在、人民元資本勘定の両替の条件を備えている。開放に必要な経済的条件から見ると、中国経済は30年以上の高度成長を維持しており、大量の外貨を蓄積しており、財政状況が安定しており、対外債務も少ない」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月17日