中国は今年もボアオ・アジアフォーラムの時期を迎えた。海外メディアは、年に一度開かれる今年の年次総会は通常と異なると伝えた。しかし、中にはホットな新ワードもあり、これはアジアひいては世界の未来にも密接に関わる。更に重要なことに、これは西側社会が主導するのではなく、中国が主役になるもので、アジアインフラ投資銀行(AIIB)や「一帯一路」戦略は今回の年次総会が通常と異なることを示している。
香港『大公報』は27日、今回のボアオ・アジアフォーラムでAIIBは重要な討論項目の1つになると論評。中国が主導するこのアジアのインフラ開発機構は開放された開発機構であり、世界銀行やアジア開発銀行、国際通貨基金などの機構を覆すものではなく、時代の変化に合わせた協力・相互補完のものであることは確かである。
世界的なAIIBが北京に設置されることは、国際金融秩序の大きな変化だとの分析もある。長期的な目で見れば、AIIBはこの時代の中国のリズムにすぎないが、将来的に中国は世界により調和の取れた協力をもたらすことができる。
シンガポール『聯合早報』の27日の報道によると、アジアインフラ投資銀行(AIIB)や「一帯一路」戦略などの経済戦略をめぐる討論は今回のフォーラムの焦点になると見られる。ボアオ・アジア・フォーラムのメンバーの多くが「一帯一路」戦略の沿線国や地域であり、今回出席する指導者の数は過去を上回っている。
欧州の4大経済国であるイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、及びオーストラリアや韓国はAIIBの創始メンバー国になる意向を次々と表明し、米国は大敗するとの見方が強まっている。
ボアオ・アジアフォーラム研究院の楊希雨執行副院長は取材に対し、「AIIBは実は米国に政治化され、中国を金融覇権争いのライバルに仕立て上げられようとしているが、AIIBはインフラ、投資開発の金融面のネックを打ち破る必要がある。アジアに不足しているのは資金ではなく、資金を動かすプラットフォームである」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年3月28日