中国が扉を開き改革開放を始めた当初、米国を中心とする西側世界はこれを支持する態度を示していた。彼らは自らが主導する世界体制に中国を抱き込み、この東洋の大国を同体制の「臣民」にすることを考えていた。これは多くのアナリストが指摘していることだ。しかし面積・歴史・文化などの要素により、中国は独自の考えを持ち、より自国の発展に適した道を選択するようになった。
既得権益を守る大国の米国は、いかなる方向からの挑戦も歓迎しない。また米国は積極的に、リスクを未然に防ごうとする。いわゆる「アジア太平洋回帰」、日韓豪などのアジア太平洋の同盟国との連携・協力の強化、一部の国の敏感な神経の逆なでといった米国の近年の動きは、いずれも中国を対象とするものと分析されている。
しかし防ごうと思っても防げない大きな流れというものがある。AIIB問題の「孤立」により、米国は変化がもたらす痛みを実感したかもしれない。ナイ教授が言う通り、米国にはさまざまな問題が存在するが、絶対的な衰退には陥っておらず、今後数十年に渡りいかなる国よりも強い力を維持するだろう。しかし、変化はすでに始まっている。これは米国の焦りの源かもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年4月6日