中国の今年第1四半期のハイテク産業付加価値額は前年同期比11.4%増、設備製造業は同7.7%に達した。その増加率は一定規模以上(年間売上高が2000万元以上)工業企業全体をそれぞれ5.0ポイント、1.3ポイント上回った。ハイテク産業の発展加速化が示された。
記者はこのほど成都市を取材し、この一連のデータを裏付ける分かりやすい事例を目にした。あるスマートマニュファクチュアリングに取り組む民間企業は5年間の革新を経て、海外製品による数十年間に渡る市場独占を打破し、年間売上の1億元突破を実現した。同社の3年後の時価総額は、100億元以上に達する見通しだ。
同社の社名は前沿動力集団公司で、CAEソフトの開発に取り組んでいる。CAEは設計の質を高め、製品開発のフローを改善する、スマートマニュファクチュアリングの重要な構成部分だ。これまで中国のCAE市場の95%以上は欧米製ソフトに独占されており、かつ航空・宇宙・自動車・機械・電子などの国の重要な競争力を形成する分野に集中し、革新・創造の「空洞化」を引き起こしていた。同社はこの脆弱分野に的を絞り、完全に独自の知的財産権を持つCAEソフトの開発に成功し、販売を実現した。