安定成長を維持している消費についても、専門家は更なる好転に期待を示している。交通銀行の連平・チーフエコノミストは、「8月の消費の伸び率は上振れし、第4四半期からはさらに加速する」との見方を示した。その理由として、不動産市場の活況による消費の浮揚効果を挙げている。
不動産市場は下半期以降、回復傾向が続いている。国家統計局の発表によれば、直近2カ月で不動産販売面積と販売額はそろって回復。中国指数研究院の観測データもそれを裏付ける。8月の全国主要100都市の新築住宅平均価格は1平方メートル1万787元と、前年同期比で0.15%上昇。10カ月間続いた下落がストップし、価格は上昇に転じた。
不動産投資に関しては、交通銀行の連平・チーフエコノミストは「底探りの動きは依然続いているものの、第4四半期には底を打ち、持ち直す可能性もある」との見解を示した。
8月の固定資産投資についても、各機関は改善を見込む。申万宏源証券・マクロ研究チームは、インフラ投資の拡大と製造業投資の安定を踏まえ、1-8月で固定資産投資の伸び率は11.3%に回復すると予想している。