2015年経済成長目標の達成に向け、中国財政部が政策支援を強化する方針を固めた。的確かつ柔軟な財政施策を推進し、事前調整・微調整をタイムリーに実施。経済成長の安定化につながる改革を推し進め、経済の持続的かつ健全な成長を促すとしている。
財政部・総合司の責任者は、「国内外の情勢が複雑化するなか、今後数カ月にわたり、中国経済に依然として下押し圧力がかかる可能性がある」との認識を示した。その上、経済の安定成長の確保に向け、5つの具体策を明らかにした。
(一)より強力な財政政策を遂行する。◇重大プロジェクトの建設を加速させるため、資金調達面のサポートを強化する、◇抑制・奨励体制を築き、財政遊休資金の活性化を図る、◇各部門や地方政府に対し、遊休資金を活用し、目先の資金需要が高い重点分野に投入するよう促す、◇減免税政策の執行を強化し、中小・零細企業を対象とする税優遇策の実行を徹底する、◇免税店などの増設を加速させ、国内消費の拡大を図る、◇投資引導基金(投資促進ファンド)の役割を発揮する――。
(二)官民パートナーシップ(PPP)事業モデルの拡大を推進。法整備や政策支援体制の構築を加速する。早急に「中国PPP引導基金」の創設を目指す。PPPプロジェクト財政管理の制度作りも急ぐ。PPPプロジェクトの推進を規範化し、PPP事業モデルに適合する新規プロジェクトを厳選する。