中国人民銀行(中央銀行)の発表によると、今年9月末時点で中国の金保有量は5493万トロイオンスに上った。8月末時点から48万トロイオンス増え、4カ月連続で保有量が増加している。
人民銀は今年7月から金保有量を毎月公表している。政策の透明性を高め、人民元の国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)通貨バスケットの組み入れを推進する一環とみられている。
人民銀公式サイトの金保有量データは7月17日、09年以来6年ぶりに更新された。それによると、15年6月末時点の金保有量は1658トンと、09年の1054トンから600トン増加。中国がロシアを抜き、世界第5位の金保有国となった。
7月の発表以降、中国の金保有量は増加が続いている。7月は19トン、8月は16トン、9月は約15トンの追加購入となった。
一方、金額ベースでは、9月末時点で中国の金保有高は611億8900万米ドルとなり、8月の617億9500万米ドルを6億600万米ドル下回った。中国による継続的な金の追加購入は金相場の下支え要因になるものの、短期的に価格に与える影響は限定的とみる向きが多い。総じてみれば、市場にとって中国が金保有量を増やしていることはポジティブ材料になる。
足元で国際金相場は持ち直し傾向。16日の終値は1オンスあたり1176.91米ドルと、週単位で1.8%上昇。6月末以降の高値となる1191米ドルを試す場面もあった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月19日