中国人民銀行(中央銀行)は23日、金融機関の人民元建て貸出と預金の基準金利、預金準備率を24日から引き下げると発表した。同日付の米『ニューヨークタイムズ』(電子版)は、利下げや、金融機関による貸出の拡大を認める人民銀の措置について、「経済成長の鈍化に対処するための中国政府の新たな努力」と評価した。
23日夜に発表された今回の措置は、昨年11月以降で中国が実施した6度目の利下げとなる。『ニューヨークタイムズ』は記事で、中国は経済成長の減速と戦い、物価上昇率が低迷する状況の解消にも乗り出していると指摘した。中国の国家統計局が19日に発表したデータでは、第3四半期のGDP(国民総生産)が6.9%増にとどまり、リーマンショック後の金融危機が最悪な状況にあった09年以降で、もっとも低い経済成長率(四半期ベース)となった。
米『ウォール・ストリート・ジャーナル』も23日、中国が金融危機以降でもっとも振るわない経済統計を発表した数日後に、経済成長の促進に向けた一連の措置を打ち出したと同時に、銀行が預金金利を設定する際の上限規制を撤廃したと報じた。