今年に入ってから中国経済に下押し圧力が強まっている。しかし、全国で最低賃金を引き上げる地域は前年より増加している状況だ。
第13次5カ年計画(2016年~20年)期間中も、中国で賃金は安定的な上昇傾向が続くとみられる。都市部低所得者世帯の生活水準を参考に設定される最低賃金は、毎年10%前後のペースで上昇する見込み。 広東省はこのほど、2015年「賃金指導ライン」を発表。『経済日報』の記者がまとめたところによれば、11月12日までに全国で21の省が賃金指導ラインを調整。昨年に比べ、多くの地域で賃金指導ラインの上昇幅が縮小している。
賃金指導ラインには、◇賃上げ基準ライン、◇賃上げ上限ライン、◇賃上げ下限ライン--が含まれている。賃上げ基準ラインは賃金の平均的な上げ幅を示し、経営状況が正常で利益が伸ばしている企業に適用。一方、賃上げ上限ラインは増益ペースが速い企業、賃上げ下限ラインは減益や赤字企業に適用される。