広東省政府が世界的な企業やシンクタンクのリーダーらを顧問として招き、地域経済発展の方策を話し合う「広東経済発展国際諮問会」が11月19日、広州市内のホテルで開かれた。会議終了後に記者会見した朱小丹・広東省長は「スマートマニュファクチャリングの発展や製造業のイノベーティブな人材の育成・導入など、顧問各位は多くの意見を提出してくれた。これらを事業プランや政策に変えていきたい」と述べた。
広東経済発展国際諮問会の開催は10回目で、今回は「国際的な協力を強化し、イノベーション駆動とウインウインの発展を実現する」がテーマ。スイス重電大手ABBグループや英HSBCホールディングス、独フォルクスワーゲンなどから20人の顧問が招かれた。
朱省長は会見で「広東の製造業の発展は新しい試練に直面している。それは先進国における製造業回帰の動きと東南アジアなどの途上国・地域による低コスト競争だ。私たちの現状でいえば、コストの上昇や人口ボーナスの減少、土地資源と環境要素の緊張などが全て発展を制約する要因になっている」と現状を分析。「広東の製造業の総数は非常に多いが、全体として質は決して高くない。産業チェーンやイノベーション能力、製品の品質、ブランド、情報化レベルなどで、世界の先進的な製造業の発展レベルとは非常に大きな隔たりがある」と率直に指摘し、「産業の核心的な技術の不足や産業チェーンの不備、環境に優しい発展モデルの不備などの難題から抜け出すことに力を入れる必要がある」と強調した。
共に会見した朝田照男丸紅会長は「外資を引き付ける広東のスピードは減速したように思う。国際的なビジネス環境の創出や私有化プロセスの推進、各種制限の緩和、行政手続きの簡素化といった面で、広東にはまだ改善の余地がある。これらの分野を改善すれば、多くの分野で協力の空間と潜在力が生まれる」と提言した。また「広東を通じ、再生可能エネルギーや廃水処理などの事業を加速できるよう希望している」と述べた。(文=四谷寛、写真=魏堯)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月23日
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