アジアインフラ投資銀行(AIIB)準備チームの陳歓サブリーダーは先ごろ、同行が今月末に規定の開業条件を満たし、2016年1月中旬に開業セレモニーを行うとの見通しを示した。同時に理事会と役員会が成立し、第1回の役員会が開かれる。市場関係者は、インフラの改善が急務な国家にとって、AIIBの開業は間違いなく良いニュースになると指摘。将来的に、AIIBと既存の開発向け金融機関の相互作用が、グローバル経済提携の大きな見どころになるとしている。
2013年10月に中国の習近平国家主席がAIIBの設立を呼び掛けてから、現在までに5大陸の57カ国が創業メンバーに加わる意向を正式に表明した。規定の開業条件を満たすには、メンバーのうち10カ国の立法機関が承認し、かつ、当該10カ国の出資比率が合計で50%以上に達することが求められる。
開業当初のAIIBは、従来型のインフラ分野を軸に、加入国の相互接続を促進することで経済成長と就業増加に努める。プロジェクトを具体的に挙げると、開業当初は、エネルギー、交通、都市発展、農村発展、物流の5大分野に重点を置き、それからその他の生産分野まで拡大する見通しだ。