上海総合指数日足チャート
年明けの大きな相場調整を経て、中国A株市場が両会(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議)の開催期間に「小春日和」を迎えている。3月の上海総合指数は上昇率が累計で7.79%、創業板指数は3.89%に達した。一部の機関は、A株の中長期的な見通しを楽観視し、構造的な投資チャンスが多くあるとの見方を示している。
市場資金の流れをみても、香港証券取引所経由で上海の上場株式を売買する「滬股通」を通じ、資金流入が続いている。3月7日の資金純流入額は11億5300万元、3月8日は2億200万元に上った。海通証券のまとめによると、証券取引専用銀行口座への純資金流入額が今年に入ってから先週までに1999億元に達した。
指数の上昇で、投資家マインドも回復し始めた。中国証券投資家保護基金有限責任公司が先ごろ発表した「2月中国証券市場投資家信頼感調査分析リポート」によると、2月の中国証券市場投資家信頼感指数は1月に比べ大幅に上昇。なかでも中国国内マクロ経済・経済政策、国際経済金融環境に対する信頼感の上昇幅が比較的大きかった。A株のバリュエーションについては、上海と深セン証券取引所のデータによると、上海市場のPER(株価収益率)が14.47倍、深セン市場が39倍となっている。