中国為替取引センターの最新データによると、3月31日の人民元中間値は6.4612ドルだった。6.4841ドルだった前日の中間値に比べ、229ポイントの値上げだ。業界筋は、短期的な為替相場は依然として安定しているとの見方を示す。米ドルの反発が主要リスクとなるものの、米ドルが強くなったとしても、元が再び急落する可能性は少ないとみている。また一部研究機関のデータからも、資金が中国市場に回流していることが示されている。
英大期貨研究所の副所長である栗坤全氏は、人民元の下落傾向は明らかに弱まっていると指摘している。アメリカ経済のファンダメンタルズは予想を下回っており、また中国の経済成長の下支えがあることから、人民元が下落する要素は当面出現することはないとの見方を示す。また、これまでの中央銀行によるオペレーションが元の下支えに一定の効果をもたらしたと市場は認識している。人民元は下落しているというより、中央銀行の人民元管理によって価格は適切な範囲内で動いていると市場は見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年4月4日