「証券日報」が中国外貨取引センターから得た情報によると、5月3日の人民元対米ドルレート基準値は1米ドル=6.4565元だった。前営業日に比べて0.0024元の元高・ドル安となり、今年に入ってから最高の人民元高水準を更新した。中国本土のオンショア人民元対米ドル・スポットレートも基準値の上昇に追随。記者投稿前の相場は1米ドル=6.4770元と前営業日比で0.0021元の元高・ドル安水準にある。
交通銀行の連平シニアエコノミストは「証券日報」の取材に対して、最近の人民元上昇の要因について次のように分析した。
(1)顕著な米ドル安の進行が、米ドル以外の通貨の上昇を招いた。なかでも人民元為替相場の上げ幅は小さくない。
(2)中国経済が安定に向かい回復への兆候が現れたうえ、一段と好転する見通しとなった。為替相場と経済運営は密接な関係にあるため、経済運営が好転すれば資本の流動にも変化が生じる。海外からの投資の増加、資本流出の減少などにより、短期資金の流動性が改善に向かう。