2016年第1四半期(1-3月)の中国経済は好調な滑り出しとなった。第2四半期(4-6月)のスタートとなる4月の製造業・非製造業PMI(購買担当者景気指数)は安定傾向が続いた。
国家統計局が1日に発表した4月の中国製造業PMIは50.1だった。前月をわずかに0.1ポイント下回ったものの、安定的に推移しており、2カ月連続で好不況の分かれ目となる50を上回った。非製造業PMIは53.5で、前月を0.3ポイント下回った。アナリストは、4月の製造業・非製造業PMIは揃って小幅に低下したものの、いずれも景気の拡張局面にあると指摘。中国の製造業の動向は安定しており、非製造業は成長を継続、マクロ経済の成長は安定傾向が続いているという。
「4月の製造業PMIは小幅に低下したが、引き続き景気拡張期にある。これは中国の経済成長が引き続き安定に向かっていることを示す」と、国務院発展研究センターマクロ経済研究部研究員の張立群氏が語った。「PMIを構成する複数のサブ指数がそれぞれ異なる下げ幅で低下していることについては、季節的な要因も関係している」と指摘する。うち、生産者仕入れ価格指数の回復が続いていることについては、市場の需給関係と予測のトレンドが変わったことを反映しているという。
国家統計局サービス業調査センターの趙慶河・高級統計師は、4月の製造業生産について安定成長が続いたとの見方を示した。投資や不動産市況の回復、インフラ建設の加速などの影響で、製造業の生産は拡張局面が続いたと指摘。市場の需要は緩やかな回復傾向が続き、原材料価格も引き続き上昇。消費財の製造業は安定成長が続き、市場心理の安定などもPMIの安定につながったという。