▽「国際化リスク」防止がカギに
日本の通貨政策がもたらす影響のほかにも、世界各国の通貨政策の調整も、大きな影響を及ぼしている。
南開大学日本研究院客員研究員の劉雲氏によると、現在の国際通貨体系においては、米日欧などの先進国の間での通貨政策は一致しておらず、国際通貨市場が非常に敏感になっており、投機的な心理と行為が明らかになっており、風が吹いて草が動いたような小さな動きでが市場の大きな投機行為につながりやすくなっている。劉氏は、こうした状況において、人民元オフショアレートも衝撃を免れ得ないと見ている。
劉氏はさらに踏み込んで、円レートの変動が人民元のオフショアとオンショアのレート間の金利差を拡大する状況の下で考慮すべきなのは、現在の人民元の国際化の過程において金融リスクをいかに回避するか、即ち国外の通貨政策の調整や失敗など国外の通貨政策の変更がもたらす衝撃をいかに避けるかということであり、現在の環境の下で人民元レート形成のメカニズムをいかに改革・規範化するかということだと語る。「このほかさらに注意すべきなのは、アジアでは、中国と日本、韓国、ASEAN諸国間で外貨スワップ協定が達成されているということだ。これとともに来るのがリスクの伝達である。メカニズムの中で、全体の経済環境と金融環境において、こうした潜在的なリスクをいかに避けるかを考えなければならない」
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