2015年は横琴にとって、元年と言える記念すべき年となった。たくさんの良いニュースがいっきに現れ、横琴新区は、改革・革新やマカオとの協力などでブレークスルーを実現し、マカオとの距離を縮めると同時に、横琴とマカオとの不動産価格を近付けもした。
高まる珠海の不動産市場
あるデータによると、横琴新区に進出した金融系企業は今年5月までに2600社余りに達し、銀行・証券・保険・基金・株式投資などさまざまな分野に及んでいるという。横琴はまた、広東・香港・マカオ3地の緊密協力の模範区として、技術の流れや人才の流れを集め、優れた人才による革新・起業の舞台となり、協力のプラットフォームとなっている。
大きな環境を積極的に整備すると同時に、横琴は、各分野の英才を引きつけ、幅広い発展のプラットフォームを与えている。大量の優秀な人才が横琴に流れ込み、横琴に各種の新たなチャンスをもたらすと同時に、これまでになかった発展のチャンスを不動産市場に与えている。
横琴・マカオの同一都市化
世界屈指のカジノセンターであるマカオは、常住人口60万人を擁する。拱北・横琴税関を通って観光客も毎日同地を訪れ、祝祭日の税関通過者は延べ40万人にのぼる。マカオ発展の最大の障害となっているのが土地不足である。税関を隔てて隣接する珠海は、マカオ住民の居住問題解決の手段となっている。
マカオのカジノ業は近年、不景気に陥っており、同地の不動産価格もこの影響で下がっている。マカオの新築住宅価格は2002年には1平米平均6261元にすぎなかった。カジノ運営権の開放によるマカオ経済の急速な発展に、投資・移民ブームの高まりが加わり、同地の不動産価格は急騰した。2009年の住宅平均価格は1平米約2万4千元、2014年の価格は約10万元に達した。だがマカオ財政局のデータによると、マカオのカジノ業が不景気に陥った2015年、住宅平均価格は1平米約8万7千元に下落し、引き続き下降の傾向にある。
これに対する横琴の不動産価格はどうか。2002年の同地の不動産価格を知る資料はないが、珠海市街地の価格が参考になる。同年の珠海の不動産価格は1平米3千元前後であり、小島にすぎない横琴の不動産価格がこれを上回っていたとは考えられない。2010年頃、横琴で評判の良かった物件と言えば、銀キン花園と東江花園くらいだった。銀キン花園を例に取ると、2010年の中古物件価格は1平米4千元にすぎなかった。だが2013年にはこれが1万9535元前後に高まった。マカオの不動産価格が下がる一方、隣接する横琴の不動産価格は毎月上昇を続け、年々急騰した。横琴新区の発展で、不動産価格を押し上げる好材料が急増し、価格はますます高まっている。珠海の不動産平均価格は連続6カ月で上昇しており、横琴もその例外ではない。中原不動産の最新月間データによると、5月の横琴の平均不動産価格は1平米4万1237元で、前月から4%上昇している。ただ価格は全体として横ばいの傾向にあるという。
珠海は現在、急速な発展段階にある。港珠澳(香港・珠海・マカオ)大橋や横琴自由貿易区などの好材料の出現や、大陸部や香港・マカオの顧客源の拡大に伴い、珠海の不動産市場はさらなる発展を続けていくものと見られる。マカオは一方、人口・資源・交通・環境などの圧力に直面し、不動産価格は下降を続けている。一線都市のレベルに近づいた横琴の不動産価格がマカオに匹敵するようになる日もそう遠くはないはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月20日