近年、世界の経済危機は続き、地域の衝突・紛争問題は絶えず、国際テロ対策は厳しい状況にあり、様々な災禍が頻発し、人類にとって大きな脅威や試練となっている。とりわけ、現在も世界金融危機の余波が続き、世界各国の経済発展、民生推進にとって大きな圧力となっている。いかにして上海協力機構の強みを発揮し、域内各国の発展戦略推進に貢献し、地域の安全・安定および各国民の幸福を増進し、地域経済の持続的発展を後押しするかは、上海協力機構の直面する重要な課題であり、今回のサミットの中心的議題でもある。
今回のサミットは上海協力機構の今後10年間の発展に向けたロードマップを策定する。2015年のウファサミットで、上海協力機構は2025年までの発展戦略を発表した。今回のサミットでは同戦略を実行に移す具体的な措置とステップをさらに定める。これは上海協力機構の今後10年間の行動計画となる。上海協力機構は、チャンスと試練が共にある発展の新たな時期を迎える。これまでの協力の成果を揺るぎないものにし、協力の分野を開拓して広げ、協力の質と効率を高めることは、上海協力機構にとって今後の三大課題だ。
中国は上海協力機構加盟国の中で経済規模が最大であり、いかにして中国の「一帯一路」(1ベルト、1ロード)発展戦略と他の加盟国の国家発展戦略との連結を実現するかは、中国が考える必要のある課題であると同時に、他の加盟国が共に協議する必要のある課題でもある。