▽海外レンタカーの障害を取り除く
海外レンタカー市場は大きいが、中国が国際連合の「道路交通条約」を批准していないため、中国人が海外で自動車を運転するには運転免許証の公正証書、その翻訳文書または認証文書が必要になる。公正証書は手続きが複雑で、時間がかかり、費用も高く、すぐに無効になるという欠点がある。翻訳文書は1回しか使用できず、すぐに使えなくなる。こうしたことが海外でレンタカーを利用とする中国人観光客を悩ませる大きな問題になっている。
こうした障害を取り除くため、阿里旅行はこのほど中国最大の海外ドライブ旅行レンタカープラットフォームの租租車と戦略的協力を締結した。双方は海外レンタカー事業を出発点として、海外ドライブ旅行商品の開発と市場教育での協力を展開し、「国際免許証普及優待窓口」を共同でうち出し、市場の教育を狙った戦略的商品を1億人を超える阿里旅行のユーザーに還元するとしている。今後、淘宝(タオバオ)の4億人を超える有効ユーザーが海外レンタカーのメリットを享受できるようになり、観光、金融、保健、インターネットなど複数の産業が国際免許証の取り組みを後押しすることが予想される。
実際、2015年9月に租租車が世界で初めて中国の免許証にベースにした国際免許証をうち出した。中国初の、世界180カ国・地域でレンタカーを走らせることのできる同免許証は、「道路交通条約」に基づき、国際基準を厳格に踏まえて9カ国語に翻訳されており、世界の大手レンタカー企業や保険会社、現地の法律に有効なものと認められている。